成長日記

射水市立放生津小学校いみずしりつ ほうじょうづしょうがっこう

2月15日(金)

 

いよいよ、育ててきたサクラマスの今後について、話し合う日がやってきました。
事前に意見を集約した結果、サクラマスを「食べる」という意見と、「食べずに堀岡養殖場に返して育ててもらう」という2つの意見に分かれました。

そこで、この日の授業は、「放生津のサクラマスにとって幸せなのは… みんなで食べるか 養殖場に返すか」というテーマで討論会が開かれました。

食べるという意見側と、返すという意見側が、それぞれの考えを発表します。

「食べる」側の意見

・サクラマスは環境の変化に弱いので、養殖場に返したとしてもストレスで死んでしまうのでは
・養殖は食べるために行っているのだから食べるべき
・養殖の機会を与えてくれたのに返すのは無責任だと思う
・養殖場に返して死んでいくのを見るほうが無責任じゃないのか
・今までエサをなかなか食べなかったから、養殖場で環境が変わったら、またエサをたべなくなるのはないか

「返す」側の意見

・今育てているサクラマスは、人間でいえば25歳。今はまだ小さいから、大きくして食べたほうがいい
・ちゃんとした環境で育てて、県外の人に食べてもらう方が射水市サクラマスのPRになると思う
・小さな水槽にいるより大きな水槽の方が仲間もいてサクラマスが幸せだと思う
・プロの人に育ててもらった方がサクラマスも幸せなのではないか
・一生懸命育てたので食べるのはかわいそう

など、たくさんの意見が出されました。

ちなみに、「食べる」派だったのは男子のみ。クラスの女子全員が「返す」という意見でした。
お互いの主張は続き、「返す」派だった子どもが「食べる」という考えに変わったりしました。
また、「返す」派の子どもが、親戚の方の死に直面したことを思い出し、「もう死ぬのは見たくない」と涙する場面もありました。
どちらの意見の子どもたちも、今まで育ててきたサクラマスを大切に思う気持ちは同じです。

最終的に、もう一度多数決を取った結果、「養殖場に返す」という結論が出ました。

キーワードとなったのは「幸せ」。
サクラマスの幸せとは何なのか。45分の授業で、子どもたちは、とても難しい問題に向き合いました。