Curriculum flow

カリキュラムの流れ

陸養プロジェクトは、総合学習の授業として活用いただいてます。
また、5年生の社会の水産業の授業や持続可能な開発目標(SDGs)について
実体験から学んでいます。

1水そうの組み立て

魚を受け入れる準備

子どもたちで、ろ過装置に使うサンゴ砂の汚れを、きれいに洗い流す作業を行います。砂利に近い大きさの粒を、力を入れて手でくり返しこすり洗いする作業は、結構な重労働!​

大変な作業も
魚のためならがんばれる!

2基の水そう、計120リットル余りの水を、バケツを使って汲み入れます。水そうと水場を何度も往復するのでこれも大変!​

魚が生きていくためには
きれいな海が必要

海の魚を陸上で育てるためには、海と同じ環境を作る必要があります。子どもたちは水そう設置を通して、きれいな海を保つことの大切さを学びます。​

2お魚受け入れ式

ヒラメがやってきた!

春に生まれた10匹のヒラメを受け取り、自分たちで準備した水そうへ入れます。初めて見る稚魚に「こんなにちっちゃいんだ!」など驚きの声も。​

育て方の授業

毎日のお世話について学びます。人間の手は温かすぎて直接触れると魚がヤケドしてしまうなど、子供たちにとっては初めて知ることばかり。ヒラメたちを育てるために、みんな真剣に話を聞きます。

掃除の実習

エサやりだけでなくフンの掃除・水替えなど、毎日の作業は多岐にわたります。実際に掃除の実習も行います。ヒラメを驚かせないように、慎重に…。命を育てることが簡単ではないことを実感します。

3毎日のお世話
・座学での学び

試行錯誤の毎日

お世話は交代でやり、観察日記も書きます。魚の様子を毎日観察することはとても大切。エサをどれだけ食べたか、体に変化はないか。魚の状態によってエサの量や水替えの頻度を変えます。どうしたら大きく元気に育てられるか?子どもたちで考えています。​

養殖って何をすること?​

NPO日本養殖振興会の齊藤先生から、養殖の種類や方法についての授業。養殖業は、私たちが安定して魚を食べていくために大切な産業だということ、水産資源を守っていくための重要な方法だということを学びます。

自分の住む町と、
海とのつながりを知る

地元の漁港・料理人・水産業者さん等から、地域で行われている取り組みを学びます。自分たちの住んでいる町と海の繋がりを知り、水産資源を守るためにどういったことが行われているかを、自分の肌で学ぶ機会を作ります。​

4子供たちの自主的な

取り組み

学んだことを活かして、
みんなに発表!​

養殖体験、地域学習を通して学んだことを子供たちが自らまとめ、​校内・保護者・地域の方々へ向けて発表してくれた事例も多々!​
プロジェクトを通して、自発性も育まれているようでした。​

学校に海を再現!子どもたちによる自主的な取り組み!

5最終結論

学びを総動員し、
それぞれの考えをぶつけ合う

プロジェクトの終了に向け、育ててきた魚をどうするか、議論を行います。特別授業で養殖のこと、地域の水産業の取り組みのこと等を学んだ子供たちからは様々な意見が。「自分たちで食べる」「海に逃がす」「水産業者に出荷する」「誰かに食べてもらう」など・・・​
一生懸命育ててきたからこそ、議論も真剣そのものです。​

二転三転する議論は、
大人も考えさせられる内容​

子どもたち一人ひとりが自分の考えをしっかりと持って意見を戦わせ、時には一回の授業では結論が出ないことも。何度も発言し育てた魚への考えを述べる様子は、周りの大人たちも考えさせられるものがあります。​

6水産資源の大切さ、いのちの有り難さを学ぶ​

自分たちで導き出した
結論の実行​

議論の結末は、それぞれの学校によって異なります。​
養殖で育てた魚のあるべき最期として「食料である」ということを結論付け、自分たちで食べることを選択した学校では、実際に魚の調理の様子を見学し、「いただきます」という言葉にいつも以上の感謝を込めていました。水産資源が世界的な危機的状況にある今、魚をこれからも食べ続けられるようにするにはどうすればいいか、そしていのちを頂くことの有り難さを考える機会となりました。

感謝の気持ちを込めて
最後の授業

最後の授業は、掃除と⽚付けです。循環装置を付けているにも関わらず半年間でたまった汚れを見て驚く子供たち。実際の海では更にここに人為的な汚染も加わることから、きれいな海を守っていくことがいかに難しいかを実感。​
海から多くの恵みを受け取っている私達人間が、その海を汚している最大の原因であるということも学んだ子供たちは、未来に向けて自分たちがどう行動するべきかを一人ひとり考えていました。​