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陸養プロジェクトオンライン交流会を開催しました!3校152名が参加!

魚を育てることをつうじて、海の恵みといのちの大切さを考える、陸養プロジェクト。
6月、この陸養プロジェクトに参加する3校をつないでオンライン交流会がおこなわれ、
ヒラメの陸上養殖についてや、海を守るためのアクションについて、意見を交換しました。

  • 静岡県浜松市立平山小学校
  • 栃木県宇都宮市立平石中央小学校
  • 東京都世田谷区立鳥山北小学校
プログラム1

各校からの発表

海との関わりやヒラメの
陸上養殖について発表しました。

平山小学校

「わたしたちの学校のSDGs 陸養との関わり」
「世界をよりよくするために、子供も積極的なアクションを」との想いからSDGs活動に取り組んでおり、令和2年度は陸養プロジェクトへの参加にくわえ、民間企業や公共団体との連携をおこない、締めくくりとして「子供でもできるSDGs」という17ゴールにあわせた行動目標を設定しました。[14.海の豊かさを守ろう]は「マイバッグやマイボトルを持ち歩こう」、[11.住み続けられるまちづくりを]は「地域の人との関わりを大切にしよう」、[12.つくる責任つかう責任]は「物は最後まで使い切ろう」など、まずはできることからはじめています。

ヒラメのお父さん・お母さんになったつもりでお世話をつづけ、7匹が20cmほどに成長しました。今後、どうするかは話し合って決める予定です。

平石中央小学校

「海のない栃木で、江戸時代から続く魚食文化について」
魚が貴重なたんぱく源だった江戸時代、海のない栃木で食べられる海の魚といえばサメでした。サメは死ぬとアンモニアが発生し腐敗しにくくなるため長い距離を運ぶのに都合がよく、お祭りやお正月など特別な日のごちそうになっていました。ネズミザメ(モロ)やアブラツノザメ(サガンボ)はいまでもよく食べられており、スーパーに並んでいるほか、煮つけやフライで楽しまれています。おいしいのはもちろん高たんぱく・低カロリーで健康にもよく、先祖が受け継いできたこの魚食文化を、これからも大切にしていきたいと考えています。

緑色LEDを当てるなどの工夫をしたこともあり、8匹のヒラメはとても元気に育っています。これからのことはまだ決めていませんが、いただきたいと考えている人が多いようです。

烏山北小学校

「陸養プロジェクトから学んだこと」
オンライン交流会の時点ですでにヒラメをいただいていたのが烏山北小学校です。「いのちをいただくということを考えられ、いのちに感謝したいと感じられるようになった」、「いのちの重さや養殖の大切さをはじめたくさんのことを学んだ」、「育てるのは大変だったけれど、ヒラメにいのちがあることを感じたし、喜怒哀楽があるようにも感じた」、「育てて食べるのはとてもつらく、いのちを大切にしたい、給食も残さず食べたいと感じた」など、ヒラメをいただいたからこその声をたくさん聞くことができました。

ヒラメは161日間でなんと35cmほどに成長しました。ヒラメをどうするかについてまだ決めていない2校からは、育てているとき・いただいたときの気持ちについて質問がでました。

お互いの発表を拍手で盛りあげました!
プログラム2

グループディスカッション

これまで学んできたことやオンライン交流会で感じたことをふまえて、
未来の海のためにいまなにができるのかを話し合いました。

世界の海で起きている
いろいろな問題

  • プラスチックごみが海の生物に大きな影響を与えている
  • 気候変動による海水温度上昇で魚が獲れなくなっている
  • 汚染と乱獲により2050年には魚が食べられなくなるかもしれない
  • 漁や養殖の担い手が少なくなっている

平山小学校の提案

  • 海や川にごみを捨てない
    魚がごみを食べ、自分たちがその魚を食べれば健康に影響がでるので、魚も自分たちも守るためにポイ捨てはしない。
  • 洗剤の使用を減らす
    洗剤には魚に有害な界面活性剤が多く含まれているので、使用する量や回数を減らしたり、川に流さない工夫をしたりする。
  • 魚は食べるぶんだけ獲る
    魚を獲りすぎると海の恵みが減ってしまうので、食べるぶんだけを獲る。
  • 農薬の使用は必要最低限にする
    平山はみかんの産地であること、また、海と山はつながっていることから、農薬を使用するときは必要最低限におさえる。

平石中央小学校の提案

  • ポイ捨てをしない
    ごみは、川から海へ、海から魚へ、魚から食卓へと拡散するので、持ち帰ったりごみ箱に捨てたりする。
  • ごみを減らす
    エコバッグを携帯したり、3Rを意識したりして、省資源化に努める。
  • 食べ残しをしない
    食べ残したものが海に流れると汚染につながるので、学校の給食や自宅の食事をきちんと食べきる。
  • 排気ガスを減らす
    ハイブリッド自動車や電気自動車に乗り換えたり、積極的に自転車をつかったりする。
  • ひとりひとりができることをやる
    自分はなにもしなくていいという考えをやめて、できるところからはじめる。

烏山北小学校の提案

  • エコな製品を活用する
    エコバッグ、ペーパーストロー、マイボトルなど、プラスチックごみをださない製品をつかう。
  • 必要なぶんだけ食べる
    必要以上に食べようとせず、効率よく食べるようにして、食べ残しをしない。
  • エネルギーについて考える
    太陽光発電や風力発電への切り替えのほか、ひとりひとりが節電を意識し、CO2排出量削減につなげる。
  • 養殖業を応援する
    漁業や養殖業の魅力を伝えて人材を確保するイベントを開催したり、漁業や養殖業に従事する人たちを税金・募金で支援する。
  • 海との関わりを大切にする
    イベントやボランティア活動への参加など、自分にあったやりかたで海との関わりを持つ。
たくさんの意見が出ました!

プログラムを終えて

平山小学校
石山校長先生

たくさんの意見がでていて、とても素晴らしいと感じました。次はこれらの意見をぜひ実行してみてください。静岡、栃木、東京と各地に仲間がいるので、これからますます頑張れるのではないかとおもいます。

平石中央小学校
長谷川校長先生

みなさんが勉強したことを家庭で共有してくれれば、150人の輪が、300人、600人の輪になっていきます。ですので、意見を実行にうつしてほしいですし、みなさんこそが未来を支えていると感じてほしいとおもいます。

NPO日本養殖振興会
斉藤先生

大人数で話し合え意見が交換できたことを本当にうれしくおもいます。みなさんと勉強をするなかで、「循環」というキーワードを繰り返しだしてきました。これからも、地球に生かされているということ、地球と生きていくということを、いろいろなところで意識していってください。考えて行動することも重要です。いのちを大切するとはどういうことでなにをすべきなのか、しっかりと考え、
まわりにも共有しながら行動していってください。

さまざまな意見があがり、たくさんの拍手が起こった、陸養プロジェクトオンライン交流会。
ヒラメの陸上養殖についての報告ではいのちを大切にする心を、
グループディスカッションの発表では学習や体験をもとに考える力を、
それぞれに育んだことが感じられる素晴らしい機会となりました。
水質が保たれ、生物多様性に富む、美しく豊かな海を守っていくため、
これから子供たちがどのようにアクションをしていくのか、陸養プロジェクトも見守っていきます。

最後はみんなで記念撮影! 海と日本!

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陸養プロジェクト実行委員会 事務局

MAIL. rikuyou@tototabelone.boo.jp