地元のお魚と海の関係を学ぶ 特別授業開催!

・開催概要:「陸養プロジェクト2022」第2回特別授業
・日程:2022年12月15日(木)13時55分~14時40分
・開催場所:愛知県蒲郡市立蒲郡南部小学校​​
・参加人数:6年生 58名
・講師:山本水産株式会社 山本大輔氏
・協力団体:蒲郡市竹島水族館

豊かな生態系を育む三河湾の特徴

第2回目の開催を迎えた特別授業では、陸上養殖体験と平行し、​​身近な海とそこに暮らす生き物や、水産業について学びます。同校では、9月30日にも養殖の専門家による授業を実施しており、地元で獲れるお魚と三河湾の関係、お魚を食べることの大切さについてお話しいただきました。

今回、山本水産の山本さんのお話では、最初に三河湾について4つの特徴を解説しました。1つめは、渥美半島と知多半島に囲まれていること。2つめは、水深が浅いこと。3つめは、一級河川(豊川・矢作川)が流れ込んでいる​​こと。そして最後の4つめは、プランクトンが豊富であること。遠浅で穏やかな海は太陽の光が届きやすく、河川から栄養も受け取って、プランクトンや海藻が育ちやすい環境なのだそう。児童たちは、プランクトンはお魚にとって大事な栄養源であるため、駿河湾から豊かな生態系が作り出されていることを学びました。また、山本さんはプランクトンが豊富であることは良いことだけではなく、赤潮(プランクトンの異常増殖)や貝毒などの良くない現象の発生につながることも教えてくれました。

おいしいお魚をもっと食べてほしい!

次に、山本さんは三河湾とその沖で獲れるおすすめのお魚として、メヒカリやニギス、今が旬のムツ、キンメダイについてお話してくれました。ただ、蒲郡の漁業は水揚げ量の低下や魚価の低迷、漁の担い手不足など、課題も多いとのこと。山本さんは、水産加工業を営む者として何ができるかを考え、「蒲郡の魚の良さをPRすることが大事」だと語りました。PRの取り組みの一つとして、蒲郡市内の飲食店でお魚を解説したカードを置く「まちじゅう食べる水族館」進行形のプロジェクトを紹介。蒲郡の魚は栄養豊富だという分析データをもとに、魚を食べることの良さを伝えています。「ニューヨーク、ロンドン、東京などの一番店で、蒲郡の魚を提供したい」という夢を語った山本さん。その熱い想いが伝わり、児童たちは、お魚のことや、山本水産の仕事内容までたくさんの質問をしていました。養殖体験だけでは知ることができない、水産業にまつわる貴重なお話を聞くことができる素晴らしい機会となりました。

参加した児童・教員関係者からの声

参加した児童からは、「地元の海である三河湾のことやプランクトンについて楽しく学ぶことができた」「教えていただいたことを養殖にも生かしていきたい」という感想がありました。また、教員からは「地元蒲郡のことにフォーカスして話してくださったことで、児童たちがより魚や水産業のことを身近に感じるようになった」との声をいただきました。

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