東京都台東区立忍岡小学校
9月7日、10匹のヒラメたちを水槽に受け入れ、陸上養殖を始めた忍岡小の子どもたち。
ところが、思いがけないことが起こりました。
この日も含め、数日間は、台風接近に伴うフェーン現象で、9月にも関わらず、気温が33度という
真夏日でした。深夜も、最低気温が25度近く、かなり残暑の厳しい日だったのです。
学校のお休みをはさみ、週明け。ヒラメたちは、既に死んでしまっていました。
かろうじて生き残っていた4匹のヒラメたちは、
日本養殖振興会・齊藤先生が助け出しましたが、結果的には助かりませんでした。
子どもたちだけでなく、先生方など、大人も大変なショックを受けました。
10月1日。子どもたちは、考えた末、改めてヒラメを再度受け入れることにしました。
齊藤先生から、死んでしまったヒラメたちについて、
・真夏のような暑さによる水温の上昇が原因と思われること。
・引き取った残り4匹のヒラメも全て死んでしまったこと、恐らく内臓が弱っていたと考えられること
について説明がありました。泣いている子どもたちも多くいました。
例え小さなお魚といえども「いのち」です。
大切さ、育てていくことの難しさ、命に対する感謝を、改めて子どもたちで確認しました。
水槽を設置した理科室の窓には、日光による水温上昇を防ぐため、黒い幕で窓を覆い、遮光の対策がとられました。
9月の受け入れの時には、はしゃいでいた様子の子どもたちも、
今回の受け入れでは、新しく来たヒラメに対する思いやり、責任感のある表情が垣間見られました。
「命」と向き合う、養殖の厳しさを実感する出来事となりました。